中古車トラブル事例 - 依頼に基づくオークション落札とキャンセル

契約の成立時期

自動車の販売は、現金販売、クレジット販売等の販売形態があり、販売形態ごとになんらかの書面が契約当事者によって作られ、それらの契約の成立時期は各契約書に明示されているのが通常です。
中販連が監修している自動車注文書の記載によれば、売買契約の成立時期については以下の通りです。

・現金販売の場合、①~③のいずれか早い日
①自動車の買主への登記手続きがなされた日
②注文者の依頼による車両の修理、改造、架装等に着手した日
③車両の引渡がなされた日

・割賦販売、ローン提携販売、立替払い付販売の場合
これらの契約書に定められている日

契約の成立と申し込みの撤回

売買契約を申し込んだ人が後にこれを取りやめたいと申し出ることを「申し込みの撤回」といい、売買契約がまだ成立していない場合は申し込みを撤回し、契約をしないで済ませることができますが、契約が成立してしまえば原則として「申し込みの撤回」はできません。

手付金・頭金・内金・申込金及び申込証拠金

売買契約に関して買主から売主に少額の金銭が支払われる場合があります。それらを大別すると、契約締結に際して支払われるもの(手付金・頭金・内金・申込金)と契約締結行為に先立って、将来の契約締結の順番を確保するために授受されるもの(申込証拠金)とがあります。ただし、中販連監修の注文書では申込金の授受があっても、後に一定の条件がととのってはじめて契約が成立するとしています。
申込証拠金は正式に契約の申込みをしたものではありませんから、その後でも契約をするかどうかを自由に決められますが、手付金・頭金・内金は契約締結行為をしたとみられその時点で契約が成立し、契約当事者は以後これに拘束されることになります。
しかし、手付金が授受された場合には、契約成立後であっても当事者の一方は、相手方が契約の履行に着手するまでは、手付金を放棄するか、これを倍返しして、契約を解除することができます。(民法557条第1項)

違約金

売買契約などで契約に違反したものは一定額を違約金として相手方に支払うと定めてある例があります。また、違約した場合には手付金を没収するとか、手付金を倍返ししなければならないと定めている場合も少なくありません。これらは「違約金の定め」といって、契約の中で、双方が特にそのことを合意して設けられるものです。この違約金の定めをすると、違約した者は相手方に対して、その違約金を支払わなくてはなりません。
ただし、販売店が通常発生する平均的な損害額を超える額の支払を定めた場合は超える部分は無効となります。(消費者契約法第9条第1号)
また、違約金の定めはそのことを双方が合意する必要があるので、単に手付金として金銭の授受があっただけでは、手付金の没収及び手付け倍返しの違約金の定めをしたことにはなりません。