中古自動車とカーボンニュートラル
カーボンニュートラルとは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量と、植林、森林管理などによる吸収量を均衡させることを意味します。
自動車から排出される排気ガスにも含まれる二酸化炭素(CO2)は、世界的な課題である地球温暖化の一因にもなっていますが、自動車の走行時のみならず、製造時、輸送時、また廃棄時などを含めて、経済活動が行なわれるあらゆる場面でCO2が排出されています。
CO2の排出を防ぐ第一の方法は、できるだけ新たな物を製造しないことですが、経済活動を行うためにもCO2の排出をゼロにすることはできません。一方、既に製造された中古車は製造済みであるため製造時のCO2排出はゼロですが、廃棄時にはCO2排出がされることになります。
よって、新たな製造を抑制するとともに廃棄もしないこと、つまり現存する車両を大切に永く使うこと(リユース)がカーボンニュートラルに向けた理想的な活動と言えるでしょう。
また、電動化を進める中でEV(電気自動車)の場合、現行発電能力の主力である火力発電においてCO2を多く排出することになるので、電動化の推進はエネルギー政策と切り離して考えることはできません。中販連は、ライフサイクルアセスメント(LCA)で考えること、そしてこれから製造される車両と既存車両との全体のバランスを考慮することが重要であると考えます。
環境省 脱炭素ポータルWEBサイト
https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/
資源エネルギー庁 「第6次エネルギー基本計画の概要」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/others/basic_plan/pdf/20211022_02.pdf
国立環境研究所 環境展望台WEBサイト 環境技術解説「ライフサイクルアセスメント(LCA)」
https://tenbou.nies.go.jp/science/description/detail.php?id=57
日本自動車工業会 「2050年カーボンニュートラルに向けた自動車業界の課題と取組み」
https://www.jama.or.jp/operation/ecology/carbon_neutral_data/pdf/CNMaterial_05.pdf